共存の精神

今年も本当に暑い夏となりました。かなりの期間、ゴルフを自粛していましたが、梅雨明けと同時に久し振りにラウンドをしてきました。猛暑の中ですが、ゴルフ場は感染症対策もしっかりしていて、プレー以上に気の合う人達とのコミュニケーションを楽しませて貰いました。

海外企業の人材採用基準は、基本的に経歴・経験重視です。一方、日本では、多くの企業が重視しているのが、経験だけではなく、「コミュニケーション能力」、すなわち、組織内や取引先との良好な人間関係の構築力です。これは採用側だけではありません。以前、月刊人材ビジネスが、派遣スタッフの方々を対象に実施した、「「働きたい」と希望する派遣就労先とは?」というアンケート調査の結果を見ると明らかです。

  • ■A社は大手企業で待遇は良いが職場内でのライバル意識・競争が激しい(15.4%)
  • ■B社は中堅企業で待遇は普通だが職場内の人間関係は良好で働きやすい(64.1%
  • ■Cは中小企業で待遇はA・B社より落ちるが自分のスキル向上、能力開発につながる(12.3%)
  • ■D社はベンチャー企業で待遇は良くないが、自分自身が大きく成長できる(8.4%)

勤務する側である多くの派遣スタッフの方々も、目に見える待遇より、「人間関係が良好な職場」での勤務を希望しています。日本企業がグローバル競争に伍していくには、数値化できない採用基準を見直す必要があるとの意見もあります。しかし一方で、人間関係が良い職場であれば、人それぞれが積極的に交流し、良い影響を受けて成長を続ける活力ある組織になります。

日本人の宗教観は、「八百万の神」といわれる「神道」や多神教の「仏教」です。それぞれが違う思想をもち、その中で共生・共存していくのが特徴です。これに対し欧米諸国の宗教では、「神」は一人、「真理」も一つであり、己が信ずるものが絶対的な考え方です。コロナ感染者数、死亡者の数はアジアが圧倒的に少ない。それは共生・共存の精神が、「罹患しないし、他人にうつさない」といった考え方に繋がっているのも多少はあるのでは?と考えるのは飛躍し過ぎでしょうか?

欧米では、個人として、医療従事者やソーシャルワーカーに桁外れの金額を寄付する超富裕層がいれば、未感染の安全地帯に移動して自分だけ難を逃れようとする富裕層もいます。行動の原理・原則は人それぞれなのでしょうが、我々は、他人を思いやる「共存の精神」を持ち、明るく前向きに生活を続けたいものです。

日本リック株式会社
代表取締役 日高一隆

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