超短期労働と日雇い派遣
社長コラム

10月31日に衆議院議員選挙が実施されました。今回は10月4日に岸田文雄首相が誕生し、解散から投開票までが17日間と戦後最短の衆議院選挙となりました。

選挙では、公的な施設や商業施設での期日前投票所の受付、告示前から投票行動を調べる出口調査員、投票所の立会人など、多くの人達が派遣労働者として勤務していただいています。しかしながらこれらは、労働契約が30日以内の「日雇い派遣」といわれ、2012年の労働者派遣法の改正によって原則禁止されている働き方です。日雇い派遣で働くためには、収入や年齢といった日雇い派遣禁止の例外要件を満たす必要があり、それを証明するため、働くたびにその証明書を提示しなければならないといった煩雑さが伴います。

そもそも「日雇い派遣」を原則禁止したのは、雇用の不安定による社会的弱者を作らないようにすることが趣旨であり、この点に即したものに関しては断固、取り締まるべきだとは思います。しかしながら「超短期の労働が存在していながら派遣は原則できない」という現状は、実態に即していないのは誰の目から見ても明らかです。もともと、当時の民主党政権下で否定された「日雇い派遣」ですが、法令が矛盾している以上、関連法の改正を進めるならば、こうした不合理な見直しも併せてするべきと思います。

前回の2017年の衆院選では東京都議選で自民党を破った「都民ファーストの会」が「希望の党」となり、国政進出しました。ところが、わずか数ヶ月後には解党して、今度は自民党への追い風になりました。全く逆のことが時期を経ずして起こったわけです。短期間でも世論、人の評価は大きく変わります。有期労働者の無期転換ルールや同一労働同一賃金が導入された現在において、雇用の不安定を招くとされた「日雇い派遣の原則禁止」も施行当時と現在とでは、その評価は大きく異なるのではないでしょうか?

今後も「派遣」が働く人にとってより良い制度になるように発信を続けつつ、不合理であったとしても我々は法令遵守の上、「派遣先企業の皆様」「派遣スタッフ皆様」双方に取ってWin-Winの関係となるような対応を心掛けてまいります。

日本リック株式会社
代表取締役 日高一隆

ウィズコロナの時代
超短期労働と日雇い派遣
多様性と調和
原点