小さな継続によるブランド力向上と成長

9都道府県の緊急事態宣言が解除され10日が経ちました。ワクチン接種は加速していますが、感染再拡大の傾向が収まる気配がみられない中、オリンピック・パラリンピック開催まで1か月を切りました。今まで以上に感染症対策と経済活動の両立が大きな課題となってきます。

本来であればオリンピック特需も見込まれた飲食店業界。酒類の提供は再開されたものの、事業者には非常に厳しい制約が掛けられており、業態によって大変な苦労をされている方々が多くいらっしゃいます。

私が所属している品川・港地区の社会奉仕連合団体の中に、クルーズ船・屋形船を運航している会社の社長がいらっしゃいます。コロナ禍以前は、ラグビーワールドカップをはじめとするインバウンド効果もあり大変賑わっていました。日本独自の文化を体験できるという点でも、オリンピックが通常通り開催されていたら多くの来客があったことでしょう。現在の業績は判りませんが、同業他社より規模が大きく、多数の船舶を所有しており、稼働率が急減しているのは間違いありません。

先月末、支援の意味も込めて20名程で連合団体のメンバーで利用させていただきました。「まん延防止等重点措置」の期間中でしたので1つのテーブル2名掛け、アルコール提供は19時までのところ、念の為、乾杯のみビールで後はソフトドリンク、90分間のクルーズで終了しました。(皆さん酒飲みばかりで物足りなさそうでしたが・・・)

コロナ禍前にも利用したことがありましたが、流石に舟稼業70年を超える企業だけあって洗練されていて、食事も演出も素晴らしかったのですが、現在は時間制限による航路の短縮や会話に不便な座席の配置など、不本意な事業運営を強いられています。

それを承知の上で、この団体の様々なグループが緊急事態宣言解除後に同社のクルーズ船・屋形船で懇親会を実施しています。結局は感染前からの普段の事業運営が「この企業を応援したい」「この時期だから利用してあげよう」という行動になっているのではないでしょうか。率直にいえば些細な金額でしょうから、微々たる支援にしかなっていないでしょう。しかしながら普段から無意識にであってもファンを増やす行動・サービスを実践していることが顧客から支持される理由になっていると感じます。

すべての企業に通じることですが、常日頃から顧客企業様は元より、我々業界でいえばスタッフの皆様や介護利用者の皆様に対して、小さな気遣い・配慮ができる対応を継続することが企業のブランド力の向上となり、継続的な成長になると信じて事業活動をしています。

日本リック株式会社
代表取締役 日高一隆

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